朝起きると、夫は私より早く起き出していそいそと準備しています。驚いた私がもう大丈夫なのかと聞くと、万全ではないけど昨日の注射のお陰かほぼ回復したから、もちろん観光すると張り切っています。大丈夫かいな・・・、と思いながらもあきらめていた乗馬に参加できるとなると私も嬉しくなり、朝食をとるためにレストランへ。
チャイニーズアメリカンのご夫妻にお礼を述べて、また6人での食事の時間を終えるといよいよ乗馬に出発です。2回に分けて軽自動車で馬乗り場まで運んでくれると言うので、車に乗り込みました。馬乗り場まではすぐ。到着するとまずコース選びです。行き先は長坪溝。コースは距離によって3種類あり、最初にどこまで行くか決めなくてはなりません(後ほど変更可のようですが)。私は、夫が心配だったので一番短いコースでもいいと思っていたのですが、当の夫はすっかり気分が良くなってきたらしく一番長いコースに申し込むと言って結局最長コースへ申し込みました。価格は一人150元くらいだったと思います。
コースを決めて支払いを済ませると、係の人が、一人一頭ずつ馬を選んでくれます。乗馬と言ってもそんなに大きな馬ではなく、イメージはポニーという感じ。一頭の馬にはひとりずつ現地の係の人(馬子さん?)がついてくれて、ポイントポイントで誘導してくれます。乗馬は初めてですが、係のお兄さんの誘導でなんとか乗り込み、笑顔で出発です。
上の写真のような開けた土地は最初だけで、少し行くと森の中をトレッキングすることになります。森に入ると中国というよりは、アルプスやカナダの山道という感じです。最初こそ少し不安でしたが、馬にも慣れ、森の中をポクポク歩いていくのは楽しくないはずがありません。空気も良いし、きれいな景色を見ながらのんびりホーストレッキングなんて本当に贅沢です。しかし、長坪溝のコースでは3000メートル地点から3800メートル地点まで緩やかですが登り道になっており、岩がごつごつしているところなども通るので、乗っているだけといっても意外と筋肉を使います。ジョーバでダイエットできるのがよく分かります。
乗馬しながら写真を撮るのは至難の業。でも頑張って、岩場をのぼっているときに撮影してみました。こんな斜めになった一枚になってしまいましたが、雰囲気は出てるでしょう?
乗馬は慣れない身には意外と疲れるので、途中景色の良いところで休憩しながら進みます。私があまり休憩中に写真を撮らなかったので、お借りした写真で休憩場所をご紹介します。
2回目の休憩でお昼ご飯です。お昼といっても、中国には日本のようなお弁当文化がないので、缶詰のおかゆとお菓子を持たされていました。八宝粥といって、豆など8つの身体によい具が入っているお粥とお菓子なのですが、お粥は結構おいしいのですが、お菓子はいかにも中国チックであまり食べたくないので、持参したクラッカーを食べてしのぐことにしました。
休憩場所で、こんなものを発見!馬か何かの内臓のようですが、何でしょう?食べるの?白い粉が振りかけてあるのも気になる限りです。
お昼を食べたら引き返すのが本来のルートでしたが、ここでもう少し先に四姑娘山が良く見える場所があるので行かないかというオファーを受けました。・・・と言ってもこれはチャイニーズアメリカンご夫妻が通訳してくださったもの。夫は完全にリカバリしており、とても行きたかったのですが、私たちはツアー中にお金を使うシーンがあまりないと踏んで少なめに両替していたので現金に余裕がありませんでした。残念だが現金の持ち合わせが少ないので辞退しようと思う、と伝えると彼らが交渉してかなり値切ってくれ、私たちも一緒に最終地点へ行くことになりました。いや〜、感謝感謝です。
ついに最終地点の木騾子へ到着!私が一番乗りだったので、夫たちの様子を撮影してみました。
木騾子も残念ながら曇り空。でも、ここからは間近に四姑娘山が見えるんです。そびえ立つ山々の間にぽっかり空いた小さな盆地のようなこの場所。首を直角になるほど持ち上げないと山のてっぺんが見えないほど山が近いのです。
ここの高度は3700〜3800メートルなのに、なお目前には見上げるような山々がそびえているのはなんだか不思議な気持ちです。曇り空で山々の頭のてっぺんまでは見られないのが残念でしたが、その雄大さは十分に感じることができました。5000メートル、6000メートルの山々を目前にすると、感動すると共に、自然に対する畏怖の念のようなものも感じ、神聖な気持ちになるひとときでした。
晴れの日の景色もぜひ見ていただきたいのでお借りした写真もご紹介!
※2005年の情報ですので、現在とは異なっている点があるかもしれませんが、その点はどうぞご容赦ください。