乗馬疲れでぐっすりと眠り、翌朝は朝早くから成都へ向けて出発です。バスに乗り込み、最初に向かったのは猫鼻梁。ここは四姑娘山が見える絶好の写真撮影スポットなのです。運よく最終日は良いお天気!観光の日に晴れてくれなかったのは残念ですが、遠くからでも、美しい四姑娘山の姿を拝めたので満足満足です。
その後はもときた道を戻るのですが、晴れということもあって、山すそまでの道がきれいに見え、本当に高い場所まで登ってきていたんだなぁ、と感動しながら下山することになりました。
その後、帰りにラフティングができるので希望者は参加してね、というアナウンスがありました。一人50元程度だったと思います。ラフティングは中国語では「漂流」と言うらしく、日本人の私たちからするとなんだか縁起が悪くて妙な感じですが、ともかく挑戦してみることにしました。
バスは大きく「漂流」と書かれた店の前でストップ。バスを降りると、店の人がいかにも防水が利いていなさそうなウェアと、頼りなさげな救命胴衣を持ってきてくれます。一応それらを身にまとって船乗り場で待っていると「あなたたちは二人一緒に乗って」とガイドさんに言われました。一緒に乗るのはあたりまえなんだけど・・・と思っていたら、普通のゴムボートに「二人だけ」で乗せられ、夫にオールを一本を持たせると、川にポーンと放り出されました。文字通り、ガイドさんが二人の乗った船を足で蹴って川に流すのです。
もちろんそれほど流れの速い川ではありませんでしたが、ずぶの素人を二人だけで乗せて「はいどうぞ」、とはさすが中国。。川はけっこう幅も水量も流れもあり(四万十川くらいでしょうか)まさに「漂流」という感じがぴったり。二人も最初は怖くて涙が出そうでしたが、5分もするとだんだんと慣れてきて楽しくなり、最後にはもっと乗っていたかったねというくらいになりました。
カメラが浸水するのが怖くて、カメラはバスに残っていたチャイニーズアメリカンご夫妻に預けていたので、写真がないのが本当に残念です。
漂流を終えてしばらく走ると臥龍付近でパンダがなんだとかいうアナウンスが聞こえました。パンダの研究センターに行くのかな、と思ったら、道端でバスが停止し、川の向かいがパンダ研究センターですよと言っています。オペラグラスなどでパンダを覗き見てねということらしく、オペラグラスを持ってこなかった私たちは肉眼でパンダを探しながら「あ、あれパンダちゃう?」などと話していましたが、変なところでケチるツアーもあるものです。
せっかくここまで来たのだから、案内してくれればいいのに、と思いましたが残念でした。参考のため申し上げると、私は学生時代(1995年ごろ)に一度こちらに来たことがあります。その当時は、まだまだ小さい研究所で、檻に入れられたパンダを外から眺めるだけで、観光地としては大したことはなかったと記憶しております。
しかし、九寨溝や四姑娘山への観光が有名になるにつれ、センターも大きくなり、今では赤ちゃん抱っこサービス(有料)などもあるそうです。(但し、2008年の地震の影響で、現在は、雅安市にある第二基地の碧峰峡基地にて活動しているそうです。)
お昼を済ませ、都江堰市付近に近づいてきた頃、どうもバスの走り方が変だなあと夫が言うのでちょっと心配していたら、案の定何かアナウンスがあり、修理工場のようなところで停止しました。どうやらタイヤがパンクしたらしく交換には一時間ほどかかるとのこと。こんな田舎で停まられても何もすることがないので、みんな仕方なく付近をブラブラして時間つぶしです。自動車工場を見学?したり、アイスを食べたり・・・。
近くの路上で不思議な作業をしている女性を発見!道路にモミ殻つきのお米を置いて、ほうきで何度も掃いているので、モミを取っているのでしょうか?中国ではこういうお米食べてるんですかね、私たちも・・・。
修理が終わると、都江堰を抜けてバスは成都市内へ。大きなバスターミナルで解散となり、そこからはタクシーでホテルへ戻りました。疲れはしましたが、大自然に触れとても楽しく貴重な3日間でした。ホテルへ戻り、近くの広東料理レストランへ。飲茶を楽しんで、大満足の3日間となりました。
最後になりましたが、2008年5月の四川大地震で亡くなった方々のご冥福をお祈りすると共に、被災された地域の一刻も早い復興を切に願っております。観光客数減少による収入不足が心配される中、倒壊した家屋等の修理に必要な資金の確保は切実な問題と聞いています。当旅行記が、現地への観光客数の回復の一助となれば幸いです。
※2005年の情報ですので、現在とは異なっている点があるかもしれませんが、その点はどうぞご容赦ください。